アスベスト被害給付金は、被害類型別に大きく3つあります。詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
このコラムでは、石綿健康被害救済制度についてお伝えします。
石綿健康被害救済制度の啓発テレビCMが放送され、タレントの草薙剛さんが出演したので覚えている方も多いかと思います。
この制度は、2005年に集中的に報道された「クボタショック」がきっかけで作られました。仕事をしていてアスベスト被害にあった方は「労働災害」(労災)の申請をすることができますが、アスベスト製品を生産する工場の近所に住んでいた人は、仕事でアスベストを吸い込んだわけではないので、労災申請ができません。
そこで、仕事を通じてではなくても、アスベストを吸い込んで健康被害にあった場合の人なども広く救済する制度が、石綿健康被害救済制度です。
石綿健康被害救済制度 | 労働災害(労災) |
環境省(独立行政法人環境再生保全機構) | 厚生労働省(労働基準監督署) |
アスベスト健康被害者一般 【典型例】 ・アスベスト製品生産工場の周辺に住んでいる住民 | 仕事でアスベストにばく露した労働者(または特別加入者) 【典型例】 ・アスベスト製品を生産していた工場の労働者 ・建設作業でアスベストにばく露した労働者 |
給付の内容としては、アスベスト被害者がご存命中の場合には、医療費(窓口負担なし)、療養手当(月103,870円)が国から支払われます。葬祭料19万9000円に加えて、受給せずに亡くなった場合には280万円、ご存命中に受給して亡くなった場合には、280万円からすでに受給した給付額の差額が支払われます。
アスベストの健康被害でお悩みの方は、アスベスト被害給付金に詳しい弁護士法人シーライトの弁護士にお気軽にご相談ください。
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この記事の監修弁護士
弁護士法人シーライト
副代表弁護士 小林 玲生起
神奈川県弁護士会所属。藤沢生まれ、藤沢育ち。アスベスト給付金申請の代理業務については弁護士向け教材の講師を務めるなど、詳しい知識を持つ。