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遺族補償給付の受給権者が複数いる場合には、代表者の選任が必要

被害者の奥さまもすでに亡くなられていて、お子さんが2人以上いらっしゃる場合など、遺族補償給付を受けられる方が複数になるケースがあります。
このような場合、それぞれの遺族は平等に受け取る権利があります(民法427条)。ただし、労基署に対しては、原則として「誰が代表して請求・受領を行うか」を決め、その旨を文書で届け出なければなりません(労災保険法施行規則15条の5)。

その際に使用するのが「遺族補償年金代表者選任/解任届」(年金申請様式第7号)です。名称に「年金」とありますが、実際には遺族補償一時金の場合でも同じ届出が必要となります(労災保険法施行規則16条4項)。

当事務所では、遺族補償給付の権利者が複数いることが分かった時点で、年金にも一時金にも対応できるよう「遺族補償給付代表者選任/解任届」を全員から提出していただくようにしています(179頁参照)。

なお、一部のご遺族が海外にいらっしゃるなど、郵送でのやり取りが難しい場合には、電子契約システムを利用して署名をいただく方法もあります。これなら電子メールで完結できるので、手続きがスムーズになります。

『アスベスト給付金申請ハンドブック』 著:弁護士法人シーライト 小林玲生起 より抜粋 
(中央経済社 https://www.biz-book.jp/isbn/978-4-502-53891-9

※本記載は、元の書籍の内容をよりわかりやすくお伝えするために、表現を一部やわらかく書き換えています。内容の趣旨に変更はありません。

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この記事の監修弁護士

弁護士法人シーライト

副代表弁護士 小林 玲生起

神奈川県弁護士会所属。藤沢生まれ、藤沢育ち。アスベスト給付金申請の代理業務については弁護士向け教材の講師を務めるなど、詳しい知識を持つ。

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