元大工の死亡後、ご遺族が手続きを引き継ぎ給付金を申請した事例

職業/業務内容大工
症状肺がん
現在の状況故人
年齢70代
勤務形態労働者
ばく露時期昭和50年(1975年)~平成22年(2010年)
ばく露年数約35年
ばく露した状況建設現場における大工作業・解体作業によってアスベストにばく露した。
申請をお勧めした給付金制度①労災保険 ③建設アスベスト給付金制度
ご相談者被災者の子
目次

① ご相談内容

大工として長年工務店に勤務されていたお父様が肺がんを患い、入通院されているとのことで、娘様からご相談を受けました。お父様は、業務においてアスベストにばく露した可能性があるとのことでした。この状況で、アスベスト被害に関する給付金を申請できるか知りたいというご相談でした。

② 弁護士からのアドバイス

長年労働者として大工を務めていらっしゃったことから、労災保険を適用できる可能性があることをご説明しました。そのうえで、ポイントは以下の2点であるとお伝えしました。

  1. 労働者であった期間中の、業務におけるアスベストばく露の事実
  2. 肺がんがアスベストを原因として発症したという認定基準を満たすこと

1点目については、勤務していた証拠など、さまざまな資料を収集して立証していくことが重要であることをアドバイスしました。

2点目については、医療記録が極めて重要になるため、それを集めたうえで重要な部分をピックアップし、認定基準を満たすことを示していく必要があることをアドバイスいたしました。
これらはいずれも、ご自身で進めるには非常に難しい部分であるため、弁護士に依頼するメリットについてご説明し、そのままご依頼いただくこととなりました。

    ③ 所感・まとめ

    ご依頼いただいた後、ご本人の症状が悪化し、残念ながらお亡くなりになりました。しかし、その後ご遺族の方が手続きを引き継がれ、申請を進めることができました。

    アスベストばく露の経験がある方、関連する疾病を発症された方、そしてそれによりお亡くなりになった方のご遺族は、お早めに弁護士にご相談いただくことをお勧めいたします。

    理由として、まず、昔のことを思い出すのは非常に困難であり、特にご遺族にとっては記憶が曖昧になりがちです。ご本人がご存命のうちに、ご自身の経験を語れる段階でご相談いただくのが最善です。
    また、お亡くなりになった後でも、できる限り早くご相談いただくことが重要です。申請に不可欠な医療記録は、時間が経つほど病院に廃棄されてしまう可能性が高まります。勤務の事実を証明する資料なども同様に、時間経過とともに紛失・散逸してしまうリスクがあります。

    本件では、ご本人がご存命のうちに早めにご相談いただけたため、ご本人の状況を詳しく伺うことができ、医療記録も無事に確保することができました。

    このように、アスベスト被害が疑われる場合は、お早めにご相談いただくことがよい結果につながると考えられます。

    この記事の監修弁護士

    弁護士法人シーライト 副代表弁護士

    小林 玲生起

    神奈川県弁護士会所属。藤沢生まれ、藤沢育ち。アスベスト給付金申請の代理業務については弁護士向け教材の講師を務めるなど、詳しい知識を持つ。

    弁護士法人シーライト 副代表弁護士

    小林 玲生起

    神奈川県弁護士会所属。藤沢生まれ、藤沢育ち。アスベスト給付金申請の代理業務については弁護士向け教材の講師を務めるなど、詳しい知識を持つ。

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